初めてのバラの接ぎ木から約1年 冬剪定までの経過

バラの接ぎ木を2月に初めて行って、小さな芽が膨らんで来た時の嬉しさといったら。そのバラを4月6号鉢に植え替るまでは、別の記事で書きました。

今回はその続きで、バラ苗が成長した経過を冬剪定までまとめました。

ノイバラの芽を残したものと、ノイバラの芽は残さず接ぎ木したものに成長の差はあったのかも、わかりやすいように一つの章にまとめています。

初めてのバラの接ぎ木 春から冬までの経過

5月

4月にバラ苗を6号鉢に植え替えて1ヶ月。バラは高さ80cmぐらいになりました。

本来株がある程度育つまでは、花を咲かせないように育てるようです。でも花色を確認したかったので、蕾をそれぞれの鉢で一つづつ残しておいたら、小さなピンク色の花も咲きました。

接ぎ木してまだ3ヶ月なのに、驚くような成長です。そこで花色が確認できたので、花は切り花にして8号鉢に植え替えをしました。

土は前回同様に、赤玉土と腐葉土を混ぜたもので、根が馴染んだ2週間後に、根元に肥料を入れています。

6月

ノイバラの芽を残して挿し木した株から、シュートが伸びてきました。初めはノイバラの芽が出ているのかと思いましたが、よく場所を確認すると、接ぎ木テープを破って芽が出ているではありませんか。

9月

バラがそれぞれ1mを超える高さになってきました。夏剪定するなら8月の終わりから9月上旬にかけてが適期と聞いたので、剪定をするかどうか悩みました。

でも今は株を育てることが大事だと判断して、切らずにそのまま様子を見ました。

10月

切らずに様子を見ていたバラが、高さ150cmを超えてしまいました。まさかこんなに大きくなるとは。この時は夏剪定をしなかったのを後悔。

先端に蕾も付いていましたが、台風の時鉢を移動させるのも背が高すぎて大変だったので、思い切って半分の高さに剪定しました。

秋に咲く花を楽しみにしていたのですが、諦めざるをえません。

12月

10月に剪定したバラは、その後も成長を続け再び100cmを超える高さに。

そして先端の蕾がピンク色に色づき始めました。バラは懸命に花を咲かせようとしていたようです。

<12月のバラの蕾 >

それでも最低気温が10℃を下回ってきているので、このままでは花が開きそうにありません。そこで、蕾は切り取って花瓶に生けました。室内の窓辺に置くと、日々本当に少しづつ蕾が膨らんできました。

ひょっとして夏剪定していたら、もっと花が咲いたかもしれません。

でも無茶な時期に剪定しても花を咲かせてくれたバラには、感謝、感謝です。

1月

バラの葉っぱも黄色くなり、落葉してきました。いよいよ冬剪定の時期です。今回接ぎ木したバラは四季咲きで、どうやら高さも1m50cmを超えるタイプのようです。

なるべく樹高も抑えて花を咲かせたいので、小さな芽がある位置を確認して20cm~30cmぐらいの高さで剪定しました。

さあ春の開花はどうなるかな?

初めてバラの接ぎ木をしました 接ぎ木後の管理と鉢上げまでの経過もご覧ください。

ノイバラの芽の残し方で接ぎ木苗の成長の差はあったか

今回初めてバラの接ぎ木をする時、2種類のやり方で接ぎ木をしました。

① 台木のノイバラの枝を残して、ノイバラの芽も生えてくるようにして接ぎ木

② 台木のノイバラの枝は残さず、ノイバラの芽が出ないようにして接ぎ木

ノイバラ(有) ノイバラ(無)
2月中旬 接ぎ木 ノイバラの枝を残す ノイバラの枝は切り取る
3月 芽吹き 接ぎ木テープから新芽が出るがノイバラの芽はまだ出ていない 接ぎ木テープから新芽が出る
4月 6号鉢に鉢増し しっかり葉をつけたノイバラの枝を切る
6月 太いシュートが伸びる シュートは出ない
10月 季節外れの剪定 158cmまで伸びていた 季節外れの剪定 150cm近く伸びていた
12月 1mの高さに大きな蕾がつく 1m30cmの高さに小さな蕾がノイバラ(有)より遅くつく
1月 冬剪定 茎の太さ(最大 )10mm 茎の太さ(最大 ) 7mm

ノイバラの芽を残した方は、太いシュートが伸びて花も大きかったという結果になりました。1例ずつの比較なので、正確な比較とはいきません。でも2月から4月までノイバラの芽をつけて育ったバラ苗のほうが、その後の成長が良かったように見えます。

次に接ぎ木をする機会があったら、ノイバラの枝を残して接ぎ木する方法をまた試したいですね。

注意
バラの品種によっては、増殖が禁止されているものもあるようです。その点に気をつけて楽しみましょう。

バラの接ぎ木から約1年経った感想

12月に蕾が付いて、花瓶に入れたバラが咲いてくれた時には、接ぎ木が成功したことをシミジミと実感しました。

挿し木をして発根するのも不思議ですが、接ぎ木でノイバラの台木の上にバラが育つなんて、もっと不思議なことです。別々の植物が共存しているんですもの。

今回は接ぎ木そのものが初めての経験でしたが、バラの新苗はこうして冬に接ぎ木されて春に店頭に並ぶんだとわかりました。

5月に挿し木したバラは花が咲くまで一年半かかりましたが、接ぎ木したバラはその年の秋には花を見ることができるので、一年かからない早さです。私は12月になりましたが…。接ぎ木の方が挿し木に比べて成長が早いですね。

丈夫なバラ苗が育ったので、これから農薬は使わず、試行錯誤しながらバラ育てを楽しむつもりです。

接ぎ木は挿し木よりも難しそうな印象です。接ぎ木そのものは、難しかったけれど接ぎ木テープに助けられたし、発芽までの管理は、冬だったので挿し木よりも手がかかりませんでした。接ぎ木苗が育ってくると最初の難しさを忘れて、随分楽なやり方だと思えてきたぐらいです。接ぎ木に対する印象は、実際にやってみると変わりました

皆さんもバラが古くなってきた時や、安心の為予備のバラを育てておきたい時など、ノイバラが手に入るなら接ぎ木に挑戦してみるのはいかがですか。