パンジーの種を10月に蒔いたら開花はいつ始まるのか 経過を観察しました

皆さん、パンジーの種まきは何月にしていますか。種袋の説明書を読むと一般地の種まきは、8月下旬〜9月下旬とあります。発芽温度が15〜20℃なので、この時期が適しているのでしょう。ただ年々夏の暑さが増して、秋になっても暑い日が続くことがあります。

そこで今年は、思い切ってパンジーを10月に種蒔き。発芽やその後の成長、開花はどうなるのか経過を見てみました。

10月にパンジーの種まきをして11月にポット上げ

パンジーの種まき(10月)

用意した種は、パンジーF1 ナチュレ混合。近くのホームセンターで購入した種で、よく見かけるパンジーです。草丈 20cmで花径 3~4cmの小輪の花が長期間たくさん咲き続けます。

<パンジーF1 ナチュレ 混合>

10月上旬(最低気温 15.8℃ 最高気温23.9℃)に種まき。

【用意したもの】

  • パンジーの種
  • 駄温浅鉢3号
  • 種まき用土
  • 鉢底ネット

【パンジーの種まき手順】

① 駄温鉢に鉢底ネットを入れ、種まき用土を8分目入れる
② パンジーの種を土の表面にばら蒔きにする(全部まくと苗が出来すぎるので、40本育つ種の約半分を使用)
③ 種を蒔いた後、上から全体にバーミキュライトを被せる
(色の違いで、どこに土が被さってないか分かり易い)
④ 手のひらで土を押さえ、種と土を密着させる
⑤ 鉢受けに水を入れて底面給水にする

<10月 パンジーを駄温鉢にばら蒔き>

発芽するまでは底面給水にして、ほぼ発芽したら上からの水やりに切り替えました。太陽の光をたっぷり当てて、しっかりした苗に育てます。
発芽は種まきから5日後

発芽した後は、虫に葉っぱを食べられないようにネットをかけておきました(10月中のみ)。

パンジーのポット上げ(11月)

11月上旬(最低気温 12.6℃  最高気温 22.4℃ ) 

<ばら蒔きしたパンジーの苗>

種まきする時には、ばら蒔きは簡単で良いのですが…。ばら蒔きしたパンジーの苗は、1箇所にかたまって生えていたり、大きさも揃っていません。セルトレーからの植え替えより、少し気を引き締めて、根を痛めないように掘り上げます。

【ポット上げ手順】

① 9cmポットに園芸用土と赤玉土を混ぜた土を入れておく
② スプーンでパンジーの根を傷つけないように掘り上げる
③ 土の真ん中に指で穴を開け、パンジーの根をそっと入れて植え込む
④ 根元を軽く押さえ株を安定させる
⑤ 全て植え替えたら、底から水が出るまで優しい水流でたっぷり水をかける

<9cmポットに植え替えたパンジー>

今回種まきしたパンジーは花色混合です。大きいものだけを選別すると花色が偏るため、大きい苗も小さい苗も一緒に植え替え。合計23個のポット苗が出来ました。

パンジーの種まきから5ヶ月( 3月までの経過)

11月〜1月

ポット上げした後は、3週間に1回程度液肥を入れ、少しづつ大きくなってきました。水やりの頻度も、暑い頃に比べ少なく管理は楽です。

<12月中旬のパンジー>

<1月中旬のパンジー>

10.5cmポットへ植え替え

苗が成長して定植できるぐらいに育ってきました。でも花色混合なので、それぞれの花色がまだハッキリしません。そこでもう一回り大きなポットに植え替えて様子を見ることにしました。

1月下旬(最低気温 8.8℃ 最高気温14.5℃)比較的暖かい朝(気温が11℃ )に。10.5cmポットへ植え替え。
植え替え時には、初の黄色い蕾がついていました。

<10.5cmポットに植え替えたパンジー苗>

1月〜2月

黄色いパンジーは1月終わりには開花。

<思ったより早く開花してくれた黄色いパンジー>

10月に種まきして、1月には開花が始まったことになります。

2月中旬になると、藤色の花が開花。最高気温が15℃を超える暖かい日が続くと、淡い青色青紫色赤紫色のパンジーが続いて開花しました。
春のような陽気で、開花が早まっているようです。

<2月中旬 色々な花色が開花し始めたパンジー>

2月下旬になると、ピンクがかった色と白色のパンジーが開花。これで花色は出揃った感じです。

<白色とピンクっぽいパンジーの花>

3月になったパンジーの様子

3月はじめには、ほぼすべての株に花が咲きました。

<3月はじめ 花色がハッキリしたパンジーの株>

【花色混合パンジーの花色の内訳】
黄色 3株
青紫色 3株
淡い青紫色 5株
赤紫色 6株
淡赤紫色 3株
白色 3株
合計23株(上から開花した順番です)

藤色と思われた花は、淡い赤紫色(ピンクっぽい色)に入れています。咲き始めとしっかり開花した後では花色に変化が見られることがあり、花色の表現は難しいですね。

10月にパンジーの種まきをした感想

10月に種まきしたら、花が咲くのが遅いだろうなと思いながらの種まきスタートでした。

それでも蒔いてみると、発芽開始は5日後と早く、その後も虫に葉っぱを食べられることなく、順調に成長。
9cmポットに植え替えた時には、苗の大きさにバラ付きがありましたが、1月に10.5cmポットに植え替える頃には、株の大きさもだいぶ揃ってきました。冬の間の水やりも、数日に1回の頻度でとても楽でした。

一番花は1月終わりに開花。3月終わり頃に開花かなと想像していたので、ずいぶん早く開花してくれて嬉しいばかりでした。暖冬で気温が高い日が多かった影響もあるかもしれません。

<開花したばかりのパンジー3色>

パンジーを暑い頃に種まきすると、発芽が揃わなかったり、その後の成長が思わしくなかったりすることがあります。
でも今回のように遅まきすると、開花の時期は確かに遅れますが、種まきとその後の管理はとても楽でした。無理していないせいか、株も充実しているような気がします。

最近9月になっても暑い日が続いきます。年内開花を望まず、花の時期が遅れても良いなら、10月の種まきも良いなと感じました。
それでも春には、間違いなく満開になったパンジーが見られます。