4月中旬花壇に宿根イベリスが咲き始めました。
純白の花と黄緑色の葉っぱの組み合わせが、明るい印象を与える宿根イベリスは、ほとんど手がかからず、毎年春にかわいい花を咲かせてくれます。
そこで、初心者でも育てやすい宿根イベリスの切り戻しと株の増やし方について、まとめてみました。
もくじ
宿根イベリスの特徴
イベリスの名前は、イベリス(スペインの昔の国名)に自生していたことに由来するようです。
* アブラナ科の常緑多年草。
* 原産地は、南欧や北アフリカ、西アジア。
* 日照が多く、比較的温暖で乾燥した環境を好む。このため日本の夏の高温多湿は苦手。
* 草丈は20~30㎝。こんもりとまとまって横に広がる。
* 花期は、4月~6月。花色は白色や藤色。
* 1cmほどの小さな花がボールのように集まって花房を作る。
* 4枚の花びらのうち、外側の2枚が大きくなるのが特徴。
常緑の葉を持ち、春に小さな花を咲かせる植物です。花付きが大変よく、満開になると株が見えなくなるほどです。
宿根イベリスの切り戻し
園芸店で購入した宿根イベリスを花壇に植えていましたが、株が大きくなったので、3箇所に分けて植え替えしました。
1箇所に花がまとまって咲くよりも、全体に分散してパラパラ咲いているのが好きなんです。
それから5年以上経過。花が咲いているのを見る以外は、全くの放任。気がつけば、株は広がってきている様子。花が咲き進んでくると、茎が伸びて見栄えも悪くなってしまいます。
そこで、花が終わった所を切って形を整えます。こうすることで、全体をこんもりとした形にすることができます。
我が家では、今まで放任のイベリス。
年数が経ってくると、茎が木質化してきて、葉のないところが目立ってきます。
今年こそは、形を整えて株も若返ったらいいなと思っています。
宿根イベリスの増やし方
花が終わった後の切り戻した茎を、挿し穂にして増やすことができます。
* 茎を10cmぐらいの長さにスパッと切り取ります(よく切れるカッターなどで切ると切り口がキレイで発根しやすい)。
* 茎の上3分の1だけ葉を残します。
* 切り口を水につけ、吸水させます(30分~数時間)。
* 挿し木用土に穴を開け、そっと挿し込み土になじませます。
* たっぷりと水をかけて半日陰で管理します。
こうすると1ヶ月ぐらいで、発根してきます。
もし、この方法が難しそうと感じたら、切り戻した茎をそっと地面に挿してみてください。10本挿したら、その内何本かは発芽すると思います。
それでも挿すこと自体が面倒なら、もっと簡単な方法があります。
イベリスは茎を伸ばして広がって行き、茎が土に付いた所で発根します。
切り戻しをする時に、茎が土に触れるように誘引し、土をかけておけば、時間はかかりますが発根してくれます。
よく見ると、自然に土について発根しているものが見つかるかもしれません。
そこで発根した所を掘り、茎から切り離して、植えたい場所に植え付けるだけ。
挿し芽をするよりも、ずっと簡単で、ほぼ根付いてくれます。根がついているので、夏と冬以外なら、いつでも植え付けできるのもいいですね。
お気に入りの宿根イベリスを増やしてみましょう。
お気に入り 5つのポイント
それでは最後に、 宿根イベリスのお気に入りポイントをまとめてみました。
⒈ 放任で育ち、丈夫。
夏の暑さに弱いのかと思いましたが、全く丈夫で日除けも水やりも必要ありませんでした。虫も気になりません。
⒉ 一年中緑色の葉がある。
常緑の多年草なので、芽吹きの黄緑色から緑色そして冬場の濃い緑色へと変化しますが、いつも小さな葉っぱが茂り、株が寂しくなりません(寒冷地の場合、冬に地上部が枯れることもあるようです)。
⒊ 草丈が高くならず、花壇の前面で使いやすい。
高くても30cmぐらいなので、風にも倒れにくく、いつも形がまとまっています。
4. 簡単に増やすことができる。
増やし方は、上記の通りです。
5. 小さな花は、自然な雰囲気を作り、他の植物の花と組合せやすい。
特に白い宿根イベリスは、どの花と合わせても馴染みます。地植えでも、鉢植えでも寄せ植えの選択肢が 広がります。
以上をまとめると、ガーデニング初心者でも育てやすい植物だということが、よくわかります。
日向で乾燥気味に育てたら、たくさん花を咲かせてくれます。
手を掛けて育てる植物ばかりでは、管理するのにたくさんの時間と労力が必要です。
そこで、宿根イベリスのような手の掛からない植物を組み合わせることで、もっと気軽にガーデニングに挑戦ができそうですね。