センリョウの挿し木をして1年8ヶ月。苗が育ってきたので秋に定植しました。そこで1年8ヶ月の経過と地植えにする場所選びのポイントをまとめました。
もくじ
センリョウを挿し木して1年8ヶ月の経過
センリョウの挿し木(2月)
12月終わり
正月飾りにする為赤い実の付いた枝を切り取りました。
2月終わり
残しておいた実は鳥が一つ残さず食べて無くなり、まだセンリョウの新芽が出ていない頃。古い枯れ枝や落ち葉なとの整理をしました。その時に切り取った枝で、さし穂を作りセンリョウの挿し木に挑戦です。
センリョウの鉢上げ(6月)
挿し木から4ヶ月。3本挿し木しましたが、3本とも発根していたので9cmポットに鉢上げをしました。
<9cmポットに植えたセンリョウ>
挿し木から鉢上げまでの詳しい様子はセンリョウ(千両)の挿し木に挑戦してみたをご覧ください。
センリョウの鉢増し(10月)
夏を無事に越すことが出来たので鉢増しをしました。
<駄温5号鉢に植え替えたセンリョウ>
ポットから抜いてみると、地上部の大きさはあまり変わりませんが、根はしっかり張っていました。
駄温鉢(5号)に園芸用土を入れて3本の苗を植え替えました。苗の置き場所は親株の近くの半日蔭です。
センリョウの鉢増しから一年(10月)
鉢増ししたセンリョウは、秋から冬にかけて大きな変化はありません。春になって暖かくなってくると、成長が始まり株元からも新芽が伸びてきました。
再び夏を越して少し涼しくなってくると、一気に成長して3株のうち2株は、樹高が20cmほどになってきました。ここまで育ったら、地植えにしても大丈夫そうです。
センリョウを地植えにする場所選びのポイントと実際の植え付け
センリョウを地植えにする場所選びのポイント
センリョウは、ムシが付かず病気もほとんど見られません。日本に自生しているので、環境が合えば初心者でも育てやすい丈夫な常緑低木です。ではどんな場所に植えたら元気に育つのでしょうか。そのポイントを見ていきます。
*日照条件
明るい日蔭や半日蔭と言われる場所を好み、強い直射日光や西日を嫌います。例えば、朝日があたり午後から陰になる場所や樹木の足元で木漏れ日が差し込む程度の明るさの場所が最適です。
*土壌条件
水はけが良くて水もちの良い土壌を好みます。落葉樹や常緑樹林の端の光が差し込む明るい日陰に自生しているので、適度な湿り気がある腐植質に富んだ土壌が適しています。乾燥した土壌は嫌います。
*耐寒性と耐暑性
センリョウの原産地は東アジアから東南アジアの暖かい地域なので、暑さの耐性はあります。寒さに対しては少し弱いので、関東より西の地域で地植えが出来ますが、それより北の地域は冬越しが難しいため、鉢植えで育てるのがおすすめのようです。
*その他の条件
強風が当たる所は避けます。寒風が当たると、枝が傷んだり枯れたりする原因となるからです。
日向では日差しが強すぎて、葉が焼けたり黄色っぽくなり、生育が悪くなります。逆に日蔭では葉焼けはおきませんが、実付きが極端に悪くなってしまいます。センリョウを育てる時には、この場所選びがとても重要なポイントです。
センリョウの挿し木苗を地植えにする
センリョウの苗を地植えにしたのは10月。選んだ場所は、4mを超える椿の木と3mほどの柿の木があり西日が当たらず木漏れ日が当たる所。
<左:柿の木 中央:南天 右上:椿の木>
足元には、シャガやヤブラン、ツワブキが自然に広がり終日半日蔭です。
<左からヤブラン、シャガ、ツワブキ>
そこには南天とこぼれ種で育った万両が生えているので、その側にセンリョウを植えたら、めでたい植物が並んで縁起が良いかなと考えました。
【地植えの手順】
土壌は真砂土の上に落ち葉が積もった状態です。
① 木の根を避けて、穴を掘る
2株植えるので、それより広めで深さ25cmほどの穴です。
② 穴の底に腐葉土を入れ土と混ぜておく
③ 苗を置いて、少し高植えになるように位置を確認する
<鉢から取り出したセンリョウの苗>
④ 水をタップリ植え穴に入れる
⑤ 土を入れ戻し、根と土の隙間がないように馴染ませる
⑥ 水やりをする
⑦ 目印のプレートを立て、間違って踏んだり切ってしまうことを防ぐ
<左:万両 中央:植え付けた千両 右:南天>
さあこれで地植えが完了です。柿の葉が落ちる冬から春にかけては、もう少し明るい日陰になる予定です。何年かして赤い実がなり、正月飾りとして活躍してくれる時を楽しみに待つことにします。
センリョウを地植えにする時、ポイントを押さえた場所選びをしたら、その後はきっと元気に育ってくれるはずですよ。