お正月の飾りに使う赤い実がなるセンリョウは、自然樹形でまとまり、剪定はほとんど必要ないと言われますが、今回古くなった株の整理を兼ねて剪定をしてみました。
もくじ
センリョウの特徴
まずはセンリョウの特徴を見て行きましょう。
・高さは0.7~1mぐらいで半日陰を好む
・寒さにはやや弱く、関東南部以西は庭植えが可能
・黄色い実がつく種類や斑入り葉の種類もある
地下茎が横に這って広がり、地下茎から芽を出します。このため株元から枝がたくさん出て、株立ち樹形となります。
1年中緑色の葉をつけていますが、初夏には葉の上に小さな黄緑色の花が咲きます。よく見ないとわからないほど目立たない花です。
<センリョウの花>
この花が受粉するとそれぞれ小さな緑色の実になり、少しづつ大きくなります。
<センリョウの花後にできた小さな実>
晩秋の頃には実が赤く色づき始め、冬になると店頭に並ぶ縁起のよいセンリョウの姿になっています。
センリョウの剪定
春から晩秋にかけてセンリョウを剪定すると、せっかくの赤い実を楽しめなくなることに。
そこでセンリョウの剪定は赤い実がついた頃から新芽が出てくる前までの間に行います。
庭には、赤い実のなるセンリョウと斑入り葉の2種類を混植して地植えにしています。
10年以上経つ古い株で、枝が茂り風通しが悪くなっていました。そこで正月の生け花用に枝を取り、残りの実を鳥が食べた2月下旬に株元の整理と剪定をしました。
株元の整理
株元をよく見ると、枯れてしまった枝がたくさんあります。
<枯れ枝を切り取る前のセンリョウ>
新芽が少し出始めているので、傷つけないように気をつけながら剪定バサミで地際から枯れ枝を切り取ります。
2~3年放置していたので、かなりの枯れ枝が出ました。
<枯れ枝を切り取った後のセンリョウ>
枯れ枝を取り除いただけで、株元に隙間ができて風通しが良くなったようです。
センリョウの剪定
次にセンリョウの剪定をします。
全体の樹形を見て倒れた株や古い株を探し、古い株の更新を兼ねて地際で切って行きます。
さらに生け花にする為に節と節の間で切った枝は、下の節まで枯れ込んでいたので、枯れた部分を切り取りました。
生け花用に切る時は、節の上で切るのが良さそうです。また思い切って地際で切り取ると、株の更新も出来て剪定の手間がかからなくて一石二鳥かも。
枯れた枝や古く葉焼けした枝、樹勢の強すぎる枝や弱々しい枝などを7本ぐらい切り取ると、樹形も整い株周りもすっきりとしました。
<剪定が終わったセンリョウ>
株立ち状の自然樹形にまとまりやすいセンリョウなので、年数が経ったセンリョウも株の整理と剪定をすると、樹形も整い、株が茂り過ぎて蒸れるのを防ぐことが出来ます。これなら、夏の暑さも元気に乗り切ってくれそうですね。
センリョウ の剪定枝で挿し木をしてみたので、ご覧ください。