イブキジャコウソウの小さな花が咲き始めました。たくさん集まると全体が淡い青みがかったピンク色。
草のようですが、実は木なんです。そこで自然な庭づくりに似合う小さな低木を紹介しますね。
もくじ
イブキジャコウソウって何?
伊吹山に多く自生し、芳香があることから付けられたようです。
● タイムの仲間で香りがある。「日本のタイム」と言われる。
● 茎は細く、地表を這い、よく分枝する。
● 高さ3~10cmの常緑小低木。
● 北海道、本州、九州、朝鮮半島に分布。
● 高山から低山までの日当たりの良い岩地や草地に生育する。
● 開花は5~7月。
イブキジャコウソウを植えつけした場所
イブキジャコウソウは1年を通して日当たりを好みます。
私が庭に苗を植えたのは、10年以上前のこと。少しづつ増やして4箇所に植え付けしました。
① 立ち上げ花壇(20cmの高さ)の前面[東側]
② 畑に行く階段 [北側]
③ 水道のそば[南側]
④ コンクリート壁の上[西側]
まずは、今の状態を見てみましょう。
立ち上げ花壇
花壇前面のコンクリートを覆って欲しいのですが、株がまばらな状態です。
他の植物との競争を日々繰り返しているせいでしょうか。午前中日が差し、午後から日陰になるからでしょうか。
③④に比べると花の咲き始めが遅く、花付きも少し少なめです。
畑に行く階段
現在の階段にイブキジャコウソウは生えていません。
旦那が畑に行くために階段の草取りをしてくれるのですが、他の草と一緒に抜いてしまいました。ピンクの花が木の階段に垂れ下がって咲く姿は、素敵だったのに。
旦那が言うには「わしには、どの草も同じに見える。」
なるほど。
草取りをしてもらうだけで有難いと思い直して、花壇の草は絶対抜かないようにお願いしました。
水道のそば
4年前水道の洗い場を無くして、コンクリートで塞いでもらいました。
それまでイブキジャコウソウがきれいな花を咲かせていたので、残念だったのですが…。
なんと次の年にはコンクリートの隙間から復活したんです。嬉しくて。
今では隙間から生え広がって、西の斜面でたくさん花を付けています。
日当たりがいいので、ここが一番早く咲き始めます。
コンクリート壁の上
アジサイの足元に一株植えたものが広がり、壁に垂れ下がっています。
ほかのおおきな雑草の中でも、負けないで逞しい。
4箇所中3箇所は、今でも元気に育っています。特に③④は全くの放任状態。
日当たりが良く岩場の環境と似ていたのでしょうか。もう少し広い所があれば、もっとのびのびと広がり、グランドカバーになると思います。
また常緑なので、地上部が枯れません。目立ちませんが冬も少し赤っぽくなった小さな葉が残っているのは、いいですね。
イブキジャコウソウの管理
増やし方
植えつけ・植え替えは、春の芽出し前か秋の彼岸前後が適期ですが私は、花が終わった梅雨前に植えつけしています。春になり地表を細い枝がぐんぐん伸びてくると、土に当たった所から根が生えます。
そこで根が付いた所を切り取り、植えたい所に植えつけます。その後は梅雨の雨でしっかり根付くのを待つだけです。
踏まれても大丈夫?
グランドカバーと言えば、踏んでも大丈夫か気になるところです。
少々は踏んでも大丈夫ですよ。
ただ私は心配性なので、花壇に入る時はなるべく踏まないように気を付けています。花が咲くとなおさらです。通路脇や斜面などに植えるのもいいのでは。
イブキジャコウソウは日本に自生する植物なので、環境が気に入れば良く育つようです。
病害虫も気になったことはありません。和風でも洋風でも、自然な庭づくりに一役買ってくれます。