料理の香りづけや風味づけに利用されるニンニク。疲労回復や滋養強壮に効果があるスタミナ野菜です。
我が家でも時々ニンニクを料理に使いますが、日本産は値段が高いし、中国産は安くて量が多いけれど、安全面に不安が残ります。
ニンニクの栽培は、家庭菜園でも割と簡単だと聞いたので、それなら自分で育ててみたい。自家製ニンニクが食べられるなら安心だと思い、栽培に初挑戦してみました。
もくじ
ニンニクの植え付け
ニンニクの購入
まずどこでニンニクを買おうか考え、8月下旬ホームセンターの園芸コーナーに行ってみました。色とりどりの花の苗などが目立つ中、目立たない所に置かれたニンニクを発見。
袋に10個以上入ったものも出ていましたが、家庭菜園の小さな区画に植えるので、数の少ないものはないかと探して、2個入りのニンニクを購入。これでニンニクの用意はできたので、次は畑の準備です。
畑の準備
さて初めてのニンニク栽培。どうすればいいのか調べてみると、植え付けの数週間前に苦土石灰をまいて、耕しておくとのこと。
「苦土石灰か。なぜまく必要があるんだろう」
そう思って、さらに調べてみると
ニンニクが好む土壌は弱酸性ですが、日本は雨がよく降って土壌が酸性に傾きやすいので、酸性に傾いている土壌を石灰で弱酸性に調整するということらしいのです。
酸性のまま植え付けたのでは、ニンニクが好む土壌ではないので、うまく育たず、小さなニンニクしかできないと解れば、早速実践。
9月に苦土石灰をまいて、畑を耕し肥料も入れました。
ニンニクの植え付け
さあ、畑の準備は整いました。
ニンニクは、暑いのが苦手で25℃以上だと休眠状態になり発芽しないようです。そこで9月下旬夏の暑さが和らいだ頃、いよいよ植え付けです。
ニンニクを手で割って1片づつに分けます(小片を包んでいる皮は剥がさない)。2個のニンニクで9片ありました。
畑に深さ5cmの穴を開け、先の尖った方が上になるように置きます。株間は15cm。土をかけて、植え付け完了です。
芽かき
ニンニクの芽が出て10cmぐらいに伸びた頃、1株から複数の芽が伸びていたら、勢いの良い芽を1本残して他の芽はかき取るようです。
私は、芽が出たことで、すっかり安心して全く忘れていました。
追肥
ニンニクが大きく質が良く育つには、肥料が欠かせません。
植え付けから収穫までに2回の追肥が必要ということで、植え付けから1ヶ月後と3月に有機肥料を入れました。
肥料を入れると、葉っぱが一気に伸びるような気がしました。
ニンニクの収穫と保存
トウ立ち
5月になり、花茎が伸びてきました。花茎が1番上の葉っぱの高さまで伸びてきたら、引っ張って取るようです。
毎日畑のニンニクを眺めていると、いよいよその時が来ました。
花茎を両手で握り、引っ張ってみましたが、全く抜けそうにありません。これ以上強く引いたら、株が抜けてしまいそうです。
やむなく、葉の付け根あたりを折って取りました。折って取る方が、ずっと楽。花茎は、炒め物にして食べ、ニンニクの香りを味わいました。ここまで育てたご褒美のようです。
ニンニクの収穫
6月になるとニンニクが、だいぶ枯れて来ました。でもいつ掘ったら良いのか、はっきりしません。
6月上旬に1本抜いてみましたが、まだ小さいような気がします。もう少し置いておこうと旦那と相談して決めたのですが、本格的な梅雨の雨が続きそうなので、結局その次の週には、全部抜きました。
植え付けた9箇所のうち収穫できたのは8箇所。1箇所はモグラの被害か発芽しませんでした。
大きさは、小が7個で中が2個。
そのうち芽かきを忘れたせいで、二つに分かれていたもの、球割れしたもの、一部黒ずみ腐りかけたものがありました。
抜こうとしたら茎が切れてしまった株もあったので、収穫時期としては、遅いぐらいだったかもしれません。
ニンニクの保存
収穫したニンニクは、根を切って雨が当たらないところにぶら下げました。長期保存には、茎を短く切って束ねて吊るす方法やネットに入れて吊るす方法などがあるようです。
今回はよく乾かしたら、茎を切ってネットに入れて吊るして保存します。保存場所は風通しがよく雨がかからない冷暗所が良いようなので、東向きの軒下が良いかなと考え中です。
実は、9月から6月までの長期間育てたニンニクを収穫できて、ホッとしているんです。
後からわかったのですが、ニンニクには寒冷地向きや暖地向きの品種があり、自分の住む地域の気候に合った品種を植えることが大切なようです。
ニンニクはホームセンターで買った時、品種を確かめていなかったので、植えた後になって
「地域に合わない品種を植えていたらどうしよう。収穫の時に全く球が太っていなかったら、どうしよう」
と心配していたのです。
そう言う訳で、初めての挑戦は収穫出来ただけで満足。じっくりと自家製ニンニクを味わおうと思います。これで暫くニンニクを買わずに済みます。
植え付け量が少なかったおかげか、病害虫も気になりませんでした。これなら畑だけでなくプランターでも、気軽に挑戦できそうです。
ニンニクは連作障害が出にくいようなので、次の年に同じ場所での栽培も可能です。少量を植えるなら、スペースも少なくて済みます。
我が家のように小さな家庭菜園に向く野菜かもしれません。