家庭で育てるキイチゴと聞けば、ラズベリーやブラックベリーを思い浮かべます。
今回紹介するのは、あまり馴染みのないボイセンベリーという名前のベリーです。ラズベリーやブラックベリー同様に、生で食べたり、ジャムに利用されています。
ボイセンベリーと初めて出会った時には、どんな花が咲くのかも知りませんでした。でも以前から、ベリーを1度育ててみたいと思っていたので、何も知らぬまま購入して、育て始めました。
6月になり、そのボイセンベリーに初めての実が付いたので、購入から、実がつくまでを書いてみました。
もくじ
ボイセンベリーとは
「一体どんなベリー?聞いたことない」そう思う方がほとんどではないでしょうか。
購入した後『ボイセンベリー』について調べてみると、 バラ科のキイチゴで、ブラックベリーやラズベリーの仲間だとわかりました。
アメリカで、ブラックベリーとラズベリーを交配させて作られた品種だとの説が有力なようですが、はっきりとしないようです。現在はニュージーランドなどで、栽培が盛んに行われています。
アントシアニンやポリフェノールなどを豊富に含み、健康果実として生やジャムなどで食べられている果物です。
日本では、いくつかの地域で生産されているだけで、知名度は高くないようですね。ボイセンベリーがキイチゴの仲間で、健康に良さそうな成分が含まれた果実だと言うことは、わかりました。
それでは育て方は?購入した時についていた資料をみると
- 日当たりを好む
- つる性植物なので、ツルは支柱やフェンスに誘引する
- 冬には落葉する
- 3月頃新芽が芽吹き、6月に実をつける
- 6月に実をつけたツルは夏に枯れるので、根元から剪定する
- 4月から株元に生えてくるツルに、次の年実がなる
- 地植えでも鉢植えでも育てられる
ベリーを育てるのは初めてなので、育て方を読んでもピンときません。これはもう実際にやってみるしかありません。
ボイセンベリーを育てて2年
ボイセンベリーの購入
2年前の秋コンサートに行く途中、偶然立ち寄った催し物会場でボイセンベリーの苗が販売されていました。以前からベリーを育ててみたい思いがあったので、フラッと立ち寄り話を聞いてみました。
初めは荷物になるので買う気は無かったのですが、棘がなく育てやすいと聞くと、急に欲しくなって…。コンサートに行く前なのに、買ってしまったのです。
さてさて家に持って帰り、それから植えつけ場所を考えます。買った後に植え場所を選ぶなんて、何も考えずに買ったせいですね。
ボイセンベリーの植えつけ
鉢植えにもできるようですが、今以上に鉢の数を増やしたくないので、地植えにします。
空いている場所といえば、畑だけです。ボイスンベリーは植えっぱなしになるはず。日当たりが良く野菜を植え付ける時に邪魔にならない場所は?と考えた結果、畑の南の端に植えました。
秋から冬そして春になり、新芽が伸び始めます。芽が動き出したのは知っていたのですが、そんなに急には大きくならないだろうと楽観して、そのままにしていました。
するとツルが伸びてきて、いつの間にか旦那がツルを切っていました。通るのに邪魔だと思ったようです。
ボイセンベリーの植え替え
まさかツルを切ってしまうとは。切らないでと頼んでおけば、問題なかったのですが。お互いの意思疎通がうまく行かなかったようです。
畑では、野菜を植えたり通ったりするのに邪魔になることがわかったので、ボイセンベリーを植え替えることにしました。
選んだのは、花壇の一角。草花と一緒にはしたくなかったのですが、他の場所が見当たらないので、やむなく決断。春に植え替えをし、ツルを誘引するために、支柱も用意しました。
旦那とは、花壇の中を勝手に触らない約束をしているので、今度は切られる心配はありません。
ボイセンベリーも順調に根付き、伸びたツルは、支柱にグルグルと回して絡めました。
ボイセンベリーの初収穫
今年の4月には、ついに白い花が咲きました。
バラ科なので、いちごの花に良く似ています。
花が終わった後には、緑色の小さな実がついています。
6月になると、実が大きくなり赤く色づき始めました。薄い赤から濃い赤色へ。そして艶のある黒っぽい色へと変化しました。
黒っぽくなって来たら、食べ時のようです。
2cmぐらいの大きさの実は、そっと指で摘んだだけなのに、柔らかくて一部つぶれてしまいました。
慌ててそのまま食べると、甘くて、ちょっと酸っぱい自然な味がしました。中に小さなタネがあるようですが、舌に少し感じる程度で、あまり気になりませんでした。
毎日一つ、二つと実が熟します。黒っぽくなると落ちやすくなるので、毎朝熟しているか確認して、生で食べています。今年は数える程の収穫しかありませんが、来年はもっと採れそうで楽しみです。
ボイセンベリーのツルが伸びて
今実が付いているツルは、3mmぐらいの太さです。支柱はその太さに合わせて高さ1mちょっとのドーム型にしています。
ところが、この春に出て来たツルは3mmの倍以上8mmぐらいの太さになって勢いよく伸びます。今の支柱では、到底収まりきれません。
<手前の2本が今年はえたツル>
ボイセンベリーの上には、柿の葉が茂って来ています。お互い成長して接触しそうな勢いです。
困りました。
ボイセンベリーは、まだまだ勢いよく伸びそうな気配です。また植えかえるなんて考えたくありません。ツルが柔らかい内になんとかしなくては…。横に支柱を広げるのもいいかも。どうしたら良いか思案中です。
ボイセンベリーの病害虫
春になって柔らかい葉が茂ってくると、小さな青虫がやって来ます。見つけたら捕獲するようにしていますが、生き残った青虫が葉っぱを食べるので、葉っぱは穴だらけ。ドーム型の支柱では、葉が重なって風通しが悪いのかも。
<虫食いだらけの葉っぱ>
農薬は使いたくないので、風通しを良くして見守るしかなさそうです。
初めてのボイセンベリーは、何とか収穫までこぎ着けました。棘がなく扱いやすいので、助かりました。家で果実が採れるのは、やっぱり嬉しいものです。これから、毎年6月が楽しみになりそうです。
まずは支柱をどうするか、旦那と相談することにします。