アケボノソウの花を10月の渓谷で見つけました

 

10月中旬近くの渓谷に行った時、小川が流れる斜面の両側に白っぽい花が咲いているように見えました。

近付いてみると、小さな花がたくさん。もっと近付いてみると、今まで見たことのない花でした。花びらに特徴的な模様があり、一つ一つの小さな花が美しく咲き誇っていました。

そこで慌てて写真を撮り、家に帰って調べてみることにしました。

アケボノソウ

家に帰って早速、野草ハンドブックで秋の花を調べました。すると、花がすぐ見つかりました。

花びらの模様が特徴的だったので、ネットで調べるより随分早く探し出すことができたようです。

植物の名前は、『アケボノソウ(曙草)』

そこで初めて知ったアケボノソウについて、調べてみました。

  • リンドウ科の多年草。
  • センブリの仲間。
  • 生育範囲は日本、中国〜ヒマラヤ。
  • 湿り気のある環境を好み、湿地や水辺に自生。
  • 草丈 60cm~1m。
  • 茎は四角っぽく、葉は対生で縦に3本の葉脈が目立つ。

  • 花期は、9~10月。
  • 星型で2cmほどの白い小さな花がまとまって咲く。

発芽後一年は、大きな葉がロゼット状(タンポポの葉っぱのような形)で過ごし、2年目に茎を伸ばす。花が咲く頃には、ロゼット状の葉は枯れている。

日本に自生するリンドウ科の植物で、しかも二年草とは。センブリの仲間と言うだけだけあって、どちらも二年草で花の形が似てますね。

アケボノソウの花

花びらの模様は、とても魅力的です。5枚の花びらの先端三分の一には、紫色の斑点が散りばめられています。さらに斑点の中央寄りには、2つの黄緑色の蜜腺があります。

蜜腺とは、ムシなどを呼び寄せるために花が蜜を分泌する所。どうやらアリを呼び寄せ、近くの雄しべの花粉を運んでもらい、受粉しようという作戦のようです。

花びらに、直接蜜腺が付いた植物もあるなんて不思議な感じです。

アケボノソウの名前の由来は、この花模様を夜明けの星空に見立てたものとも言われます。そう言われたら、星がきらめいているようにも見えますね。

 

斜面のあちこちにポツンポツンと咲いていたアケボノソウ。近付かないと、はっきりとした花姿は見えませんが、一度見ると忘れられない印象に残る花です。

早速、秋のお気に入りの花に追加することは間違いないですね。

ちなみに、アケボノソウの花言葉を調べてみると

「前向き」「今日も元気で」

アケボノソウに出会ったら、前向きに今日も元気で過ごせそうですよ。