ゼラニウムの鉢植えは、冬以外のスリーシーズン玄関先を花で飾ってくれています。
ところが真夏に元気がなくなって…。
もくじ
ゼラニウムに元気がない
玄関先のゼラニウム。冬越しした4月に植え替えをして、春から夏には花盛り。その鮮やかな赤紫色にいつも元気付けられていたのですが、
真夏になった頃ゼラニウム自体に元気がありません。
水やりしても水を吸わないし、葉っぱの色艶がなくなり、触ったら葉の厚みを感じられません。「これは何か異変が起きているな。」と感じました。ひょっとしたら、土に問題があるのでは?と思いゼラニウムを抜いてみると…。
ゼラニウムの緊急植え替え
「これだけしか根っこがないんだ。これじゃ水を吸えないわ。」
細い根っこがほとんどなくて、根が張っていません。土を広げてみると、小さな 1cmぐらいの虫がモゾモゾ動いています。カブトムシの幼虫の小型版のような感じです。4匹は見つけました。
コガネムシの幼虫です。
根っこを食べちゃったんでしょうね。ガッカリですが、至急何とかしなくては。土の中にコガネムシの幼虫を発見したので、このままでは卵がかえったり幼虫が育ったりして、ゼラニウムがダメになってしまいそうです。
真夏に植え替えるのは、条件が悪過ぎますが、やってみるしかなさそうです。そこで新しい土を用意して植え替えをしました。
- ゼラニウムの花を取り、株もコンパクトにする。
- 鉢はきれいに水洗いして、乾かす。
- 鉢の土は再利用するために、黒っぽいビニール袋に入れて太陽の光で日光消毒。2週間くらい上下を返しながら、真夏の暑さに当てます。
- ゼラニウムは卵や幼虫を取り除くために、根っこを水洗いする。
- 鉢が乾くまで、仮植えしておく。(同じ鉢に植え替えたいので)
きれいになった鉢に新しい土を入れ、ゼラニウムのバランスをみながら位置を決め、植え付けました。
根が回復してくれるといいんだけど。
ゼラニウムの簡単な挿し木(挿し芽)
株が回復しない最悪の場合も考え、株をコンパクトにするために切り取った枝を挿し穂にします。真夏の挿し木は初めてです。
木質化した茎より、新しい緑色の茎が、成功しやすいですよね。でも今回はその条件は考えず、できるだけたくさん挿すために6本の挿し穂を用意しました。そして、ゼラニウムを植え替えた鉢に挿し木をします。
- 3枚葉っぱをつけて、挿し穂を作る。
- 挿し穂を半日陰に置き、半日乾燥させる。(切り口を少し乾燥させるため)
- 鉢の縁に沿って穴を開け、一定間隔で植えつける。(鉢に沿って植えると、発根が揃うらしい)
植え替えと挿し木が完了した鉢は、1週間ほど半日陰に置き水やりも控えめに。その後玄関先に戻して、水やりも表面が乾いた頃に行うようにしました。
ゼラニウムの植え替えから1ヶ月
植え替えから1ヶ月の経過です。
<植え替えから10日>
茎から黄色っぽい小さな芽が出てきました。
<植え替えから20日>
芽が大きくなって、色も緑色に変化しています。
<植え替えから1ヶ月>
葉も大きくなり、花が咲き始めました。挿し木は、6本のうち1本が腐って枯れてしまいました。残りの5本は元気です。
今回思いもよらない真夏の植え替えに挑戦することになりました。その後の1ヶ月は、日々の変化が気になって仕方ありませんでしたが、9月に入ってゼラニウムが花をつけました。なんとか回復してくれたようで、ホッと胸をなで下ろしています。
挿し穂も暑い時期でつくかどうか半信半疑でしたが、ゼラニウムはたくましい。暑さにも負けず、5本は根付いてくれそうです。簡単な挿し木で育てた苗は、植え替えすることなく、このまま育てます。
コガネムシの幼虫対策
植え替え後に、コガネムシについて調べてみました。コガネムシの成虫も葉や花弁、花芯を食害しますが、もっと困るのは幼虫の方らしいのです。
有機物の多い土を使っているとコガネムシに卵を産みつけられて、土の中に幼虫が多発。食欲が旺盛で植物の根をかじり切って、油断してるとあっという間に枯死させてしまうこともあるようです。
オルトラン粒剤やダイアジノン粒剤などの薬剤が幼虫には効果あるようですが…。
鉢植えの場合、なんだか調子が悪いなと思ったら、早めに植え替えするのが一番良いようです。
コガネムシには、以前も1回プランターの植物の根を食べられたことがありました。あの時は気づくのが遅く、幼虫は3cmぐらいに育ち10匹以上いたと思います。でも随分前のことで、すっかり忘れていました。
『有機物の多い土を使っていると卵を産みつけられる。』
4月に植え替え時に、鉢の中にコンポストでできた堆肥をたっぷり入れたのを思い出しました。これが原因かもしれません。
今回植え替えには市販の園芸用土を使ったので、もうゼラニウムは大丈夫そうですが。コガネムシは有機物を好むんですね。畑には落ち葉や堆肥を入れても、鉢には入れない方がいいんでしょうかね。薬剤は、あまり使いたくないし…。
コガネムシとの知恵比べは、これからも続きそうですね。有機物の多い土を使う時は、コガネムシの幼虫に要注意です。