スリットバスケットは花の咲いた苗を配色などを考えて植え込み、そのまま花を楽しむ事が多いですね。
でも今回は種まきしたパンジーの小さな苗をスリットバスケットに植えてみました。春の花盛りになるまでに時間はかかりましたが、花が咲いた苗を植え込むのとは違った楽しみがあったので、その様子を見てください。
もくじ
スリットバスケットにパンジーの苗を植え付ける
今回作ったスリットバスケットのポイント
◎ 花が咲いていないパンジーを植え込む
9月初めに種まきしたパンジーの苗を11月に花が咲いていない状態の時に植え込み、スリットポットの中で大きく育てます。
◎ スリットバスケットを単色のパンジーで作る
配色を考えて苗を植え込む位置を決めることが多いのですが、今回はパンジーだけを植え込むことで、配色を考え位置を決める作業を省き、植え込み作業を簡単にしました。
スリットバスケットにパンジーを植え付ける手順
11月初め スリットバスケットにパンジーを植え付けました。
- スリットバスケット
- パンジーの苗 11株
- バスケットに入れる土と水苔
- ハンギングバスケット用スタンドとS字フック
<スリットバスケットにパンジーの植え付け準備>
スリットバスケットのスポンジが朽ちていますが、もう少し使ってみます。今回用意した苗はよく咲くスミレ マーマレードでオレンジ色の花です。使った土は 園芸用土・パーライト・バーミキュライトを混ぜてハンギング用に重量を軽くしたものです。
【植え付け手順】
① スリットバスケットに鉢底ネットを入れる
② 鉢底ネットが隠れる程度土を入れる(土の容量を増やすため、鉢底石は入れませんでした)
③ ポットから抜いた苗は肩の土を落とす
④ スリット部分を広げるようにして苗の茎の部分をそっと通す
スリットが5箇所あるので、前もってどこに苗を通すか決めておきます。
⑤ 1段目は、苗がやや下向きになるように植え込む(2株)
⑥ 2段目は水平に植え込む(3株)
⑦ 3段目はやや上向きに植え込む(3株)
⑧ 上の水平部分に3株植え込み、湿らせた水苔を隙間に敷き詰める
⑨ S字フックでハンギングスタンドに吊るす
⑩ 底から水が出るまでタップリと水やりする
<スリットバスケットに植えた合計11株のパンジー>
パンジーは成長速度が揃うように、同じような大きさの苗を選びました。苗は10株植えるつもりでしたが、3段目の隙間がありすぎる気がしたので1株増やしています。
植え付け後、根が馴染むまでの数日は半日陰に置き、その後日向に出しました。
スリットバスケットに植えたパンジー成長と開花の経過
パンジーの成長と開花の経過
12月半ば 葉が茂り、株と株の隙間が無くなってきました。1つ目のパンジーが開花。
<12月半ば 1輪開花したパンジー>
<12月下旬 パンジーの花5輪>
<1月 オレンジ色の花が増えてきました>
2月 寒い日が続いて雪も降るが、雪がかかってもジッと寒さに耐える。
<2月 雪を被ったパンジー>
3月中旬 気温が上がってくると、一気に花が増える。どの株も同じように成長して、全体が花盛り。
パンジーのスリットバスケット作りを振り返って
種から育てたパンジーをスリットバスケットに植えて、ついに花盛りとなりました。
前回パンジーをスリットバスケットに植えた時は、花が咲いた状態で植え込み、バスケットはフェンスに吊り下げました。すると日当たりが悪い所の苗が上手く育たず、花付きもまばらになってしまいました。
そこで今回は失敗した点を反省して、下記の2点を変更しました。
○花が咲いていない苗を植える
○ハンギングスタンドを使う(満遍なく日が当たるように)
さらに配色を考えなくても良いように、好きな花色を一つだけ植えることにしました。同じ色だけだと単調になるかなと心配しましたが、結果的には全体がオレンジ色になって、華やかで見応えがありました。単色でもグラデーションがあるものを使うと、単調にならずに楽しめます。
当初パンジーの植え込みは10株を予定していました。植え付ける時はまだ苗が小さく、隙間が多かったので11株に増やしましたが、3月になると株同士が少し窮屈そうです。
< 咲き誇るパンジーの花 少し窮屈かな?>
よく咲くスミレは株が大きく育つので、もっとゆったりと8株ぐらいでも良かったかなと思います。
ハンギングスタンドも効果がありました。スタンドに傾斜角度がついているので、下方に植えた苗にもしっかりと日が当たり、全体に花が咲いてくれました。
<バスケットの下方に植えたパンジーも花盛り>
小さな苗を植え付けると、開花して全体が花盛りになるまで時間がかかりましたが、苗の成長や開花など途中経過を見ることが出来て、花盛りになった時の気分は格別。花が咲いた苗を植え込むのとは、違った楽しみがありました。
とは言え、種まきした9月から次の年の春まで上手く育つかどうか心配の連続でもありました。でも花盛りになったスリットバスケットを眺めていると、そんな不安は吹っ飛んで、今年は何色のパンジーを植えようかと次回に思いを巡らせてしまいます。
スリットバスケットは作るのが難しいというイメージもありますが、植物を一つに絞り、花色も1色にすれば難しさのハードルが下がります。好きな花色のパンジーやビオラでスリットバスケットを作ってみてはいかがでしょう。