水挿しは、植物を増やすために行う挿し木の方法の一つです。
植物を切り取って水に挿すだけなので、土を使う挿し木より気楽に挑戦できます。
水挿しで発根させることが出来る植物は、ハーブ類や観葉植物などがよく知られていますね。
挿し木が大好きで、時々水挿しもしていたのですが、クレマチスも水挿し出来ると知って、やってみたくなりました。
そこで6月に剪定したツルを使って、初めてクレマチスの水挿しに挑戦。その後どうなったのか。春までの様子をまとめてみました。
もくじ
クレマチス 6月の水挿しから発根するまで
クレマチスの花が終わった後に剪定したツルを使いました。
<クレマチス ジャックマニー系ホノラ>
まずさし穂を作ります。
[さし穂の作り方]
① 今年伸びたツルを2つの節が入るように、10cm〜15cmぐらいの長さで下の節の2cmあたりで切る。
- 先端の柔らかい部分は挿し木に向かないので、その下の硬い部分を使う
- 切り口をキレイにするため、清潔でよく切れるナイフなどで切る
② 葉は2~3枚残す。
- 葉が大きい時は、水分が蒸散しすぎるので半分ぐらいの大きさに切り詰める
これで3本のさし穂を作りました。
6月18日
水が入ったコップの中に、3本のさし穂を挿しました。
水は下の節が浸かるか浸からないか程度の少ない量にします。
コップは、室内の東向きの出窓の所に置きます。
さあどうなるでしょうか。このまま様子を見ます。
7月〜8月
水替えは、そろそろ替えうかと思った時に適当にしています。
切り口が白っぽくなっているが1つありますが、その他は変化なし。
9月
水挿しから3ヶ月経っても未だ発根せず。
9月終わり
もう諦めた方が良いのかと思いましたが、コップをキレイに洗い、水を入れ替え、もう少し様子を見ることにしました。
10月
諦めかけていたので気にすることも少なくなっていたのですが…
10月9日
何気なく見ると、1本のさし穂が下の節の所から発根していました。本当に驚きでした。
水挿し開始から4ヶ月近く経っていました。
「諦めなくて良かった」心からそう思った瞬間です。
クレマチスのポット上げから春に鉢上げするまで
10月13日
クレマチスの発根を確認して4日後
このまま水挿しを続けて、根を伸ばすことも出来ますが、水の中の根は脆いので、早めに土に植え替えようと判断しました。
水挿しした3本のうち、2本は発根しませんでしたが、発根した1本の植え替えです。
【用意したもの】
- 9cmのビニールポット
- 土(赤玉土に腐葉土を混ぜたもの)
10月のこの時期なら、根を伸ばして成長してくれそうな気がします。
ポットに植え替えたクレマチスは、日当たりの良い南向きの場所で管理します。
10月〜11月
ポットの表面が乾いたら水やりをしますが、目立った変化はありません。
12月〜2月
緑色だった葉が茶色になり、すっかり枯れたようになっています。
水やりは続けていますが、クレマチスが生きているかどうか半信半疑です。
2月下旬
水やりの時にふと根元を見ると、小さな新芽が出ています。
「やった〜 生きていたんだ」
土の中では根を張って、成長していたんですね。
2月28日
新芽が出ているので、慌てて鉢上げをすることにしました。
<クレマチスの小さな新芽>
【用意したもの】
- スリット5号鉢
- 鉢底石と園芸用土
- 支柱(3本の竹の小枝を組み合わせたもの)
ポットから出してみると、根もしっかりと張っています。
<スリット鉢に入れたクレマチス苗>
早速鉢に植え付けます。
クレマチスは深植えにしたほうが根張りが良いようですが、もう新芽が出ているので、少しだけ深植えになるように植え付けました。
支柱を立てて完了です。
3月下旬
新芽も伸びて、順調に育っています。
クレマチスの水挿しから鉢上げまでの感想
クレマチスの水挿しをしたのが6月で、鉢上げをしたのが翌年の2月。8ヶ月の期間がかかっています。
発根まで4ヶ月。よくぞ途中で諦めず発根してくれたものです。
おそらくもっと上手に水挿しすれば、もっと早く発根したでしょうし、もっと早く鉢上げ出来ていたでしょうね。
今回クレマチス ジャックマニー系ホノラの水挿しに初挑戦して、3本中1本が育っています。水挿しの発根成功率は30%といったところでしょう。
確率は高いとは言えませんが、『クレマチスは水挿し出来る』とわかりました。
剪定したツルなら、失敗しても気になりません。どうやったら上手くいくのか考えながら、これからも挑戦を続けてみたいと思います。
クレマチスの種類によっては、水挿しできなかったり、水挿しの成功率も違ってくるかもしれません。
でも手軽に挑戦できるので、取り敢えず挑戦してみて良かったと思っています。