カラタネオガタマ(オガタマノキ)の育て方と管理 出会って10年の経過

カラタネオガタマをご存知ですか。

5月になり花が咲き始めました。出窓の前に植えているので、風が吹くと花の甘い香りが、家の中にも漂ってきます。

カラタネオガタマは、別名『バナナの木』『バナナツリー』とも言われています。

本当にバナナのような甘い香りがするんです。

カラタネオガタマを植えて10年以上経ちますが、植えた目的やその出会い、育て方と管理を紹介します。

カラタネオガタマとの出会い

カラタネオガタマを植えた目的

なぜカラタネオガタマ を植えようと思うに至ったのか。

そこには、切実な理由があったんです。家の小窓から外を見ると、コンクリート壁が丸見えで、味気ない状態でした。あまりにも殺風景で、なんとかしたいなと常々思っていました。

フェンスを立てたり、すだれたてすを使って目隠しにする方法もありますね。

でも植物が好きな私は、樹木を植えたら殺風景さが緩和されるのではないかと考えました。

そこで、どのような木を選んだら良いのか、いくつか条件をあげてみました。

植える環境と条件

まず植える場所は、出窓の外。出窓のすぐ近くに植えて、コンクリート壁の目隠し外から室内の目隠しにしたいと思いました。

<目隠しのイメージ>

出窓の外は東向きで、朝日はしっかり当たりますが、午後からは建物の影になります。

そして家のすぐ側に木を地植えにしたくなかったので、鉢植えで管理出来ること

目隠しのために、樹木は冬にも葉が茂る常緑樹であり、3mぐらいの高さまでのもの。

あまり大きいと鉢植えで管理できないし、出窓を覆う高さに葉がなかったら植える意味がなくなるので。

出窓の外に植える樹木の条件

  1. 常緑樹(大きくなっても樹高2~3mぐらい)。
  2. 半日陰で育ち、鉢植えに出来るもの。
  3. あまり大きくならずに管理が楽なもの。

この条件を満たす樹木はないかと、本を見て色々探してみましたが、よく分からないし、ピンとくるものがありません。

「こうなったら、実際の苗木を見て選ぶのが良さそう」

5月に行われていたグリーンフェアに旦那と二人で出かけました。

実際の購入

グリーンフェアでは、沢山の植木や苗物の販売がされており、一通り見て回るだけでも時間がかかって大変です。

そんな中、旦那が1mちょっとの高さの苗木を見つけました。

葉っぱを見ると、よく生垣に使われるカナメモチの葉に形や大きさが似ているように感じました。

「これがいいんじゃない」

旦那は言うのですが、何か普通すぎて私はあまりピンときません。

そこでお店の人に、詳しいことを聞いてみると

 

その木は、オガタマノキと言う名前の常緑樹で、花の香りがいいのでバナナの木とも言われるとのこと。オガタマノキは初めて聞く名前でした。神社によく植えられているようです。

苗木なのでまだ蕾は付いていませんが、バナナの香りにかなり心惹かれました。

さらに半日陰でも育ち、あまり大きくならないと聞けば、条件にピッタリではありませんか。

「そうだね。この木にしようか」と二人の意見が一致しました。

出窓の横幅2mをカバーするために2本を購入。

確か1本1500円ぐらいだったと思います。送って欲しいと頼むと断られ、その代わりに1000円に値引きしてもらい、合計2000円の買い物でした。

値引きまでしてもらえるなんて、ラッキーでした。   

四苦八苦しながら、なんとか車に載せて持ち帰りました。

カラタネオガタマの育て方と管理

植え付けに用意したのは、直径37cmのプラスチック鉢。プラスチックの方が水やりの頻度が少なくて済みそうだったので、選びました。

<現在の鉢の様子>

植え付けが無事終了。土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをしています。

紅色の花が咲き始めたのは、もう忘れてしまいましたが、何年か経ってからだったと思います。

ある程度大きくなった時に先端の芽は止め、転倒防止のために2鉢を木で固定しています。

<出窓の前に鉢植えしたカラタネオガタマ>

自然樹形を維持したまま、本当にゆっくり大きくなっているようです。

コンクリートブロックの上に鉢を置いていますが、10年経っても樹木の高さは1m80cm

葉は小さいですが、枝が横に伸びるので、程よい目隠しになっています。

1年間に行う管理

  • 乾いたら水をあげること
  • 落ち葉掃きをすること
  • 鉢の中の草を取ること(年1~2回)
  • 寒肥をあげること(年1回)
  • 出窓にかかった枝を気づいた時に剪定すること(適宜)

頻度の高い順に並べましたが、ほぼこれだけです。本当に成長がゆっくりで管理しやすく、助かっています。

病害虫も今のところ気になりません。

植え替えたのは、10年間で1度だけ。土を変えて再び同じ鉢に戻しました。つまりプラスチック鉢は、10年間使っていますが、もう少し現役続行できそうです。

コンクリート壁を隠して、緑を提供してくれるカラタネオガタマ。

丈夫で育てやすく、我が家にとって『なくてはならない木』ですね。

<外から眺めたカラタネオガタマ>           

<部屋から眺めたカラタネオガタマ>

カラタネオガタマのまとめ

もしあまり大きくならない常緑樹を探しているなら、カラタネオガタマ(オガタマノキ、バナナの木)はオススメです。

幹や葉っぱに特に目立つような特徴はありませんが、1年中ツヤのある葉が茂ります。

春は花の時期です。花自体は2~3cmの小さな目立たない花です。

でも、近くを通った時や風が吹いた時には室内でも香ります。まるで甘い香りが花の存在を主張しているようです。私は、この強すぎない香りに癒され、5月の季節を感じています。

カラタネオガタマの良さ まとめ
* なんと言っても、独特の甘い香り

* 病害虫が少なく、管理が楽。

* 1年中安定して、緑の葉が茂る。

* 剪定しなくても、自然樹形に育つ。

* 生育範囲(日陰から日向)が広い樹木で、成長がゆっくり

* 鉢植えで手軽に育てられる。

暖地にむく樹木なので、栽培は関東以南の地域向き。

見た目は地味な樹木ですが、本当に良い所がいっぱい和洋どちらの庭でも、合いそうです。

庭に植える常緑樹の1本に、カラタネオガタマはいかがでしょう。