10月9日やまぐちフラワーランドで行われたポールスミザーさんのガーデンセミナーに参加しました。
もくじ
ガーデンセミナーの概要
テーマ:『自然の韻(おと)が聞こえる庭づくり』
色々な住宅のケースを取り上げて、庭作りの方法や植物の力を引き出す方法を、スライドの実例を解説しながら話されました。
残念ながら写真とビデオは禁止だったので、私の中で印象に残った話を当日のメモと頭の中の記憶を思い出しながら、書いています。
個人のお宅の事例などは省いてまとめましたので、ちょっと抽象的な内容になっていることを理解して、読んでいただければ幸いです。
ポールさんの話で印象に残った所
どんな植物を選ぶ?
- どういう植え方をするかはその人の趣味や性格に任せて、どういう植物を使うかを考える。
- まずは近所を見て回って、どんな植物がどんな場所に生えているかを観察することから始めたほうがいい。
- 元気に育っているものをリストアップして、写真も撮る。
近所だと環境が似ているので、自分の庭に植えても元気に育ちやすいんでしょうね。犬を連れて散歩の途中なら、不審に思われなくていいそうですよ。
落ち葉の処分
- 枯れた葉っぱは、自分のところで堆肥にする。自分のところから出た落ち葉は捨てない。
- 落ち葉はどんどん自分のところで使った方がいい。
- 落ち葉の見た目があんまり好きでないなら、上にバーク堆肥を置くと下の葉っぱが乾燥しないので、微生物がそれを分解していい土になる。
- 落ち葉は捨てない。その時代が来るといいなと思う。
秋の紅葉は綺麗ですが、そのあとに出る落ち葉の処分は、結構大変ですよね。
私も落ち葉が風で飛んでしまうのがイヤなので、なるべく集めて畑に入れたり、コンポストに入れたり…。でも100%とはいきません。『落ち葉は、捨てない』そうできたらいいですね。
植物に肥料は必要?
- 肥料を使う育て方と使わない育て方の両方をやったことがある。
- 肥料有りと肥料なしで成長は変わらない。
- 変わるのは、化成肥料を入れると、とても濃い緑になる。物によっては、花が少なくなる。あとは柔らかくなる。風が吹くと倒れてしまう。
- ギリギリの栄養で、普通に土とバクテリアに含まれる何かで育てると元気に育つ。
- 根の先にバクテリアがいることで、植物は今まで取れなかった栄養が取れるようになる。
- その場所に合う植物を植えればうまくいく。
- そこまで痩せている土地は日本にはないので、肥料は必要ない。
バクテリアなど土の中に微生物がいることが植物にとって重要なことのようです。バクテリアについては、わからない部分が多いようですが、植物の役に立っているんですね。
微生物は、落ち葉やバーク堆肥を入れることで増え、そのおかげで植物も育つ。まさに共存する関係のようです。
農薬を使わず、環境に合った色々な植物を植える
- いろんな品種がいろんな時期に咲いていると、虫にとって長く食べられるものがある
- サツキだけだったら、サツキが好きなムシはいいけど、それ以外のムシは面白くない。
- 自分の国の植物だけを植えようとすると辛いが、その植物に近いものを植えると、ムシがよって来る。
- いろんな植物を植え、農薬を使わずに、落ち葉はほどほどに残しておくと、いろんな虫が集まり色々な生き物が集まる。そして全体のバランスがよくなる。
- 自然は、災害があっても、あっという間に植物が生えて元に戻そうとする。これは真似するべき。
- 紫外線が土に当たると微生物は表面から消えてしまうので、植物で土を覆うことが大切。
- 植物をすぐ植えれられない時も、水につけたダンボールを置き、上にバーク堆肥を敷いておく。
- 植える時は、ダンボールに穴を開けて植物を植える。下に雑草があってもダンボールの下で堆肥になっていく。
イギリスでは、バラなどに使う殺菌剤は一つも販売されていないそうです。かたや日本では、ホームセンターに行けば、普通に買うことができます。農薬に対する規制も国によって違いがあるみたいです。
紫外線が土に当たると、微生物は表面から消えてしまうということは、草をきれいに抜いた畑に微生物は、少ないということになるんでしょうか。
とりあえず庭や花壇を植物で覆うことから、やってみようかな。『農薬を使わなくても育つ環境に合う植物』これが大切なんですね。
小さな生き物が減っている今できること
- 農薬の中にまずいものがあり、今ハチが減っている。ハチは丈夫な生き物だから、もっと小さい生き物は、もっと減っている可能性が…。
- ほとんどの国で、これ以上生物が減るとマズイという線をすでに越えている。
- みんなが法律や常識的なことをするまで、待ったら絶対間に合わない。
- 自分の所で環境を考え、庭に花を植えたり、落ち葉を集めたり、農薬をやめたりしよう。
- 自分の所では、弱い植物はやめて丈夫なものを育てるようにすれば、いい影響がある。
- 自分の場所に合う植物を選べば、肥料なしでできる。
- 自分の場所に合う植物は、自分の趣味と多少違うこともあるが、全て欲しいののを手に入れるのでなく、少し我慢する。
- 自分の所にない花を、他の人の庭に見に行くのも楽しい。
最近ミツバチの数が激減していると聞いたことがあります。ポールさんの言うように、これも農薬の影響のようですね。
花を育てていると、あれこれ他の花が欲しくなってしまうのですが、自分の庭に合わない花は諦める勇気も必要なんだと納得。
せめて自分の庭づくりでは、農薬や肥料を使わず、人間を含めた生き物の共存を目指したいと改めて感じました。
ガーデンセミナーに参加して
まず言えることは、直接ポールさんの話を聞けてとても嬉しかったこと。参加者は見渡したところ女性ばかり。人気ですね。
そして、ポールさんが長期的に考えて、農薬も肥料も使わず全国各地の庭づくりの指導をされていることに共感しました。
私も庭づくりのやり方を見直すきっかけになりました。庭には、肥料も農薬もあまり使っていませんが、ゼロではありません。
植える植物など工夫できる所は、まだまだありそうです。生き物がバランスよく存在しているのが、いい環境という事でしょうか。
楽しみながら庭づくりを続けて、環境にも優しい生活になればいいなと思います。まさに自然の韻が聞こえる庭づくりです。